グリンダはなぜオズ側に残ったのか|『ウィキッド』は彼女の成長の物語だった

映画感想

※この記事には映画のネタバレが含まれます。

※この記事は『ウィキッド』徹底解説シリーズの第2弾です。

(感想編 / 考察編 / 伏線編

『ウィキッド』はグリンダの物語なのかもしれない

『ウィキッド』を観終わったあと、ふと思った。

この物語は、エルファバの人生を描いているように見える。
でも、本当に変わったのはグリンダだったのではないだろうか。

最初のグリンダは、
明るくて人気者で、少し天然。

可愛くて愛される存在だけれど、
どこか世界の重さや責任といったものとは
距離を置いているようにも見える。

そんな彼女が、エルファバと出会う。

エルファバとの出会いがグリンダを変えた

エルファバは、社会の理不尽に怒る。
不公平に疑問を持ち、権力に抗おうとする。

それは、常に人気者でいなければいけない、
人気者であり続けようとしてきたグリンダとは、
まったく違う、正反対の生き方だった。

でも、その姿をそばで見続けたことで、
グリンダの中に少しずつ変化が生まれていく。

最初は、ただのルームメイトだった二人。
どちらかというと、反発しあっていた二人。

でもやがて、
誰よりも理解し合う存在になっていく。

Unlimitedだった二人

前作のデュエットで、二人は歌う。

「Unlimited」

二人一緒なら、
未来は無限に広がっていると信じていた。

あの歌は、友情の始まりであり、
二人の未来への希望でもあったのだと思う。

それでも同じ場所にはいられない

物語が進むにつれて、
二人の立場は大きく変わっていく。

エルファバは、自分の信念を貫く道を選ぶ。

一方グリンダは、
世界の中で生きるために、オズ側に立つ道を選ぶ。

そして最後のデュエット「For Good」。

この歌には、
「永遠に(forever)」と
「良い方向へ(for the better)」という
二重の意味がある。

あなたに出会えたことで、
私は確かに変わった。

お互いに与え合った影響は永遠。

共に生きていく友情ではなく、
違う道を歩む友情。

それでも、
あなたに出会えたことに意味がある。
出会えてよかった。

それは決して裏切りではない。

でも、二人が同じ場所には立てない。
共に歩んでいくことはできないことも意味していた。

グリンダが背負う孤独

エルファバには理解者がいる。
追われる身であっても、愛する人と自由を得る。

でも、グリンダは違う。

エルファバが倒されたと歓喜している民衆に、
「善い魔女」として迎えられながらも、
その表情には覚悟が見える。

彼女は、
世界の中で一人で立ち続けなければならない。

そしてこれからも、
「立場」によって悪とされる人が現れるかもしれない。

可愛くて少し天然だった人気者は、
いつの間にか
「この世界を守る」という覚悟を持った人物へと変わっていた。

だからこの物語は、
エルファバの物語であると同時に、

グリンダの成長の物語でもあるのだと思う。


▼あわせて読みたい『ウィキッド』連載記事



二人の始まりを再確認したいなら

私も、何度も見返したくなったので、いつでも見られるように手元に置くことにしました。

コメント

タイトルとURLをコピーしました